【ワイヤレスイヤホン JnB J1 レビュー】遮音性良好で没入感が高い。明瞭で透明。突き抜ける、アタック感に満ちた音が魅力
黒いマッドなプラスチックにメタリックなアクセントポイントがかっこいい高級感のあるカナル型イヤホン。 コンプライイヤーピースのフィット感も抜群でしっかり耳にはまり込むゆえか遮音性は高く、ケーブルのタッチノイズもない。 音漏れもかなり少なく、野外移動時の使用にも向く。 aptXには対応しない。
音質的には独特の透明感のある明瞭性が特徴。 しかし低価格イヤホンにありがちな刺さりがなく、くぐもる感じも少なく、開放的できれいな音色だ。 低音は強くはないが輪郭がはっきりとしたメリハリがあり、ほどよい横抜け感もあるので音楽空間の支えには十分。 ギターにはつまびく音色の変化を感じさせるなかなかの鮮やかさがあり、パーカッションも明確なので疾走感はよく出る。 金管楽器は粘りや重層性よりも吹き鳴らしの音圧と鋭さが出る表現で、情感よりはアタック感のある音色。 強気で攻めていく明るい色合いの音調で、元気のある音になっている。
なにより低価格のモデルにありがちなキンキンとした感触が少なく、刺さりそうなレベルの音はうまく丸める。 それでもサ行の刺さりは完全に克服できていないが、この価格帯であれば十分と言える。 音場はボーカルが強くてその周囲に収束する傾向があり、若干タイトだが、価格帯レベル以上の解像度。 重低音は自然と沈む音でボーカルにかき消されがち。 また低音量では目立たなくなる傾向はある。
アタック感のある強気の味付けでメリハリの利いたサウンド体験がおいしいイヤホン。重低音が弱めなのでロックではアタック感だのみで物足りなく思う人もいるかも知れないが、ポップスや、クラシックでも行進曲など吹き鳴らす曲は音圧を感じやすく迫力が出るのでおすすめだ。 中高音に限れば直線的ではあるが厚みもそこそこ感じることができ、勢いの良さと明瞭感はかなり強く、価格帯以上の実力を感じる。