【カナル型イヤホン audio-technica AYH-CKB50 レビュー】軽妙で明るめの音。バランスドアーマチュア型にしては低音もそこそこ出る

audio-technica カナル型イヤホン バランスド・アーマチュア型 ゴールド ATH-CKB50 GD

　オーディオテクニカ製品の中では比較的廉価なバランスドアーマチュア型カナルイヤホン。 遮音性もこの価格帯ではそこそこ高く、環境音は減る。 音漏れは少なめ。 この価格なのにイヤーピースの形状も工夫されていて、なかなかに装着感は良い。

　音質は金属的だが刺さりはそれほどない。 突き抜け感はそこそこで天井と奥行きはそれほど高く広くないが、音は軽妙で躍動感がある。 バランスドアーマチュア型にしては低音に音圧が感じられ、重厚さはないが疾走感のあるアタックさがなかなかに心地よい。

【カナル型イヤホン audio-technica ATH-CKS1100 レビュー】個人的にこれはおすすめだ。情報量の多い丁寧に深掘りされた低音、低音に負けずに自然な仕上がりで尖りの少ない中高音。

オーディオテクニカ ハイレゾ対応カナルイヤホンaudio-technica SOLID BASS ATH-CKS1100

　この価格帯でここまでのイヤホンを仕上げてきたオーディオテクニカに素直に感嘆する。 ハイレゾ対応で低音重視のモデルという触れ込みだが、世に出回る低音重視のブーミーな感じや重厚さを重視した味付けとは異なり、音を掘り下げて重低音の源泉に近づいているような、湧き上がるような力強さのある味付け。

　低音モデルでは低音が音場を支配して中高音の音色を潰したり変化させたり引っ張ったり、天井を知覚してしまったりという弊害が多々見られるが、このオーディオテクニカの低音はそうした我欲に満ちた音ではなく、曲全体に下からエネルギーを与えるマグマのような層となっている。音楽空間全体に地熱を与える、そんな目立たないが力強い下支えする低音だ。

【ハイレゾ対応ヘッドセット audio-technica ATH-MS レビュー】楽器音それぞれの質感に迫る驚きの表現力。全体として価格帯以上の精密で丁寧な音楽表現

audio-technica 密閉型ポータブルヘッドホン ハイレゾ音源対応 ブラック ATH-MSR7 BK

　精密で絶妙。 高級感のあるアルミハウジングの精悍さのあるデザインと相まって、このヘッドホンを表現するなら、まさに細かく精度を確認しながら音に迫っていくような精密機械のような精確さというのがいいだろう。 それぞれの楽器の音が持つ細かな質感に迫る解像度の高い丁寧な音の表現はこの価格帯としては抜群に優秀だ。

　ヘッドバンドは若干側圧が強めだが、イヤーカップは二段階の反発素材を用いており、装着感に配慮している。 密閉度は高く感じるが、遮音性は思ったよりも低いので環境音は意外に聞こえる。 とはいえ音楽を鳴らしたときに邪魔するほどではない。 が、さすがに車の走行音などは防げないので、屋外での使用には向かないかも知れない。 音漏れもほとんどしない。